月曜日の動き出しを鮮明にイメージできる

準備①-4 「サザエさん現象」を解消して、月曜日の初速を上げる

この習慣を身につけると、漠然とした不安を解消して気持ちが軽くなるだけでなく、翌週の動き出しを早めることができます。

日曜日の夕方になると、翌週の月曜日が憂鬱ゆううつに感じる「サザエさん現象」は、ビジネスパーソンの実に6割が経験しているといわれますが、その原因は、月曜日にやるべき仕事が明確になっていないため、漠然とした不安に襲われるケースがほとんどです。

夕方放送のTVアニメ『サザエさん』を観るから憂鬱になるのではなく、休日が終わることが寂しいのでもありません。

明日の仕事が明確化されていないから、それが心配や不安の原因となって、気持ちが重く沈んでしまうのです。

その心理を山登りに例えるならば、登るべき山はハッキリと見えているけれども、どのルートからどんな方法でアプローチすればいいのか、その登り方がわかっていない状況に似ています。

越川慎司『仕事は初速が9割』(クロスメディア・パブリッシング)
越川慎司『仕事は初速が9割』(クロスメディア・パブリッシング)

きっと大変だろうな、疲れるのかな、寒いのかな……と想像しただけで鬱々うつうつとした気分になり、会社に行くのが面倒臭くなってしまうのです。

金曜日の午後3時に15分だけ振り返りをしておけば、「今週はこの部分が進まなかったから、来週はここから手をつけ始めよう」とか、「この2つの改善点を先にやっておく必要があるな」など、月曜日の動き出しを鮮明にイメージすることができます。

金曜日の段階で「旅のしおり」を作って、「何時までに何合目まで登るか?」というスケジュールができていれば、週明け月曜日の初速が早くなります。

こうした仕組みを作っておけば、不安なく休日を楽しむこともできるのです。

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