メール対応方法をルール化──集中タイムを確保する

仕事の生産性は、手持ち時間を最大限有効に使えるかどうかに左右される。

「テイク・バック・タイム」のペニーレは、集中できる環境をつくって、今日すべき仕事をしっかり達成できるようにする重要性を説く。

そのために、メール対応方法のルール化を提案する。

「ずっとメール対応してる人がいるけど、それはものすごい時間とエネルギーの無駄。四六時中メール対応をするということは、常にタスクの切り替えをしているようなもの。生産性がものすごく下がる」

そう指摘したうえで、ペニーレは、「メール対応」をまとめてひとつのタスクとして設定し、所要時間も決めることを提案する。

たとえば、1日に数回30分間の「メール対応」というタスクを設定し、その時間に一気に返信する。返信に時間がかかるメールは「○○へのメール」という新たなタスクとして設定し、所要時間を決める。そうすることで、「メール対応」の時間以外はメールを気にする必要がなくなり、しなければならない他の作業に集中できるようになる。

針貝有佳『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(PHP研究所)
針貝有佳『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(PHP研究所)

四六時中メールチェックをしていると、頭の中にひっきりなしに新しいタスクが飛び込んでくる状態になる。そうなると、気が散漫になる。

また、すぐにメールに返信すると、相手からもすぐに返信が返ってきて、メールのラリーになることもある。そうなると、結局、メール対応ばかりに時間を使って、すべきことが進まなくなる。

あなたも身に覚えがあるのではないだろうか。少なくとも、私には身に覚えがある。過去の自分の仕事の仕方がなぜ非効率だったのか、なぜやってもやっても終わらなかったのか、その理由が今ならわかる気がする。

そして、メールだけでなく、SNSも同様であることは言うまでもない。

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