太りにくく、疲れにくい体をつくるにはどうすればいいのか。山王病院呼吸器センター長の奥仲哲弥さんは「浅くて速い口呼吸をしていると全身に酸素が行き渡らず、疲れやすくなる。理想的な呼吸とは『1分間に10回の鼻呼吸』だ」という――。
※本稿は、奥仲哲弥『お腹からへこむ!すごい「やせ呼吸」』(講談社)の一部を再編集したものです。
多くの人は「浅く・短く・小さい」口呼吸をしている
みなさん、呼吸をしていますか? もちろん「はい」と答えますよね。生きているのですから、呼吸は当たり前にしています。
では、その呼吸は正しい呼吸ですか? 呼吸をするだけで、疲れにくく、太りにくくなる、そんな呼吸でしょうか?
これには「はい!」と答えられる方は少ないと思います。
私たちは毎日、無意識に吸って吐いて、呼吸をくり返しています。しかし、現代社会はスマホやパソコン作業が日常化して姿勢は常に前かがみ。ストレスの多い毎日です。さらに、コロナ禍による長期のマスク生活が追い打ちをかけ、多くの方がハアハアと口で浅く短い小さな呼吸をくり返しています。
この、口で小さく吸って吐く、浅く短い口呼吸こそ、疲れやすく、太りやすい体をつくっている原因なのです。