新年度を切り拓く「言葉の選択」

新しい出会いが重なり、環境が大きく変化する「始まりの季節」です。新入社員を迎え入れる立場の人、新しいチームで一歩を踏み出す人。期待と不安が入り混じるこの時期、ビジネスパーソンにとって武器となるのは、資格や知識以上に「信頼を勝ち取るコミュニケーション力」ではないでしょうか。

第一印象がその後の人間関係を決定づけると言われる中、成果を出し続けるリーダーや周囲に愛されるプロフェッショナルは、共通して「言葉の選び方」にこだわりを持っています。そこで、プレジデントオンラインの膨大なアーカイブの中から、特に反響の大きかった「相手の心を動かし、関係を好転させる」ための3本を厳選してご紹介します。

1本目は、日本人がつい口にしてしまう「とんでもないです」という謙遜の罠を解き明かす記事です。1000人以上のエグゼクティブを指導してきた岡本純子氏が説くのは、ホメ言葉を謙遜で受け流すのではなく、ほめてくれた相手も納得の「最高のホメられ返し」の技術。謙遜を感謝に昇華させるフレーズは、新年度の人間関係をより強固なものにしてくれるはずです。

2本目は、明治大学教授の齋藤孝氏が提唱する「決断の伝え方」です。「何を食べたい?」という日常の問いに、つい「どっちでもいい」と答えていませんか? 齋藤氏は、その曖昧な返答が「面倒な人」という評価を招きかねないと警鐘を鳴らします。迷えるときに使うべき“最強の返答フレーズ”は、優柔不断を脱却し、知的で決断力のある印象を周囲に刻み込みます。

「書く力」が信頼を作る

そして3本目は、資生堂・魚谷雅彦元会長CEOの「直筆メール」に隠された、コミュニケーション術です。送信からわずか30分後、相手の心を震わせたメールの文面とはどのようなものだったのか。そこには、多忙を極めるトップが「人たらし」と呼ばれる本質が凝縮されています。部下を育てるヒントとしても、これ以上ない生きた教材となるでしょう。

新年度を迎えて慌ただしい日々ですが、どれかひとつでも、気づきにつながるものがあればと思います。