娘の体を触り、覗き見する毒両親

谷中さんが小学校に上がると、父親は谷中さんが就寝中やこたつに入っているときに、手や足で体を触ってくるようになった。入浴するために脱衣所で服を脱いでいると、わざわざ覗きに来たり、「早く出ろ!」と言いつつ浴室のドアを開けられたりした。

しかも、それは母親も同じだった。谷中さんが高学年になると、母親は脱衣所にズカズカと入ってきて、谷中さんの胸をジロジロ見たあげく触り出し、「うん。まだまだだな」とニヤリとして去って行った。

半開きの扉
写真=iStock.com/yipengge
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「幼い頃から、『両親に裸を見られてなるものか!』と、常にビクビクしていました。娘の裸が見たいという、強い願望? 欲望? 執着なのでしょうか……。おかげで、入浴時間はゆっくりリラックスして身体を休められる時間ではなく、常に警戒しなければならない恐怖の時間でした」

太っていた妹は、太っていることで両親からからかわれていたが、谷中さんのような性的執着からは免れていた。

特に母親は、谷中さんのプライバシーが気になって仕方がないようだった。

自室を与えられれば、勝手に部屋をあさられ、日記を書き始めれば、勝手に読まれる。手紙が届けば、勝手に開封され、谷中さんが文句を言えば、「親だからいいじゃない?」と全く悪びれる様子はない。

「親だから、心配だからという名目ならば、何をしても、何を言ってもいいのでしょうか? 心配心配と言いながら、娘のプライバシーをあさり、侵害する。しかも百万歩譲って、こっそりとやるならばまだしも、必ずわざわざ『見たよ』と報告するのです。言われた私が動揺するのを楽しんでいるとしか思えませんでした」

母親は、わざわざ父親や兄に、

「○○ちゃんは生理になったのに、この子はまだなのよ〜」
「○○ちゃんはもうブラジャーしてるのに、この子は胸がないから……」

と娘のプライバシーをさらす。さらすフリをして、谷中さんをおとしめているようにも感じる。

屈辱を感じた谷中さんは、生理用ナプキンもブラジャーもお小遣いを貯めて自分で購入。母親に見つからないように、ナプキンは処分し、ブラジャーは自分で洗った。ブラジャーが母親に見つかってしまったとき、母親はニヤニヤしながら「自分で買ったの〜?」と言ってきた。谷中さんは、「自分は母に大事なことを言わない悪い娘なのか?」という罪悪感に苛まれた。

谷中さんにとって、家の中に安心できる場所はなかった。

父親は子どもたちの成績を親戚や近所に自慢するため、成績が良くないと不機嫌になる。子どもたちが中学生になると、家にいる間、ちゃんと勉強をしているかを監視する名目で、ノックなしでドアを開け、勉強をしていないと怒鳴り散らされた。