経歴だけで判断すると危険
「なぜこんな人と結婚してしまうのか」と思うかもしれませんが、こういった夫と結婚に至るのには、女性の側にも事情があります。
今の時代は、「いい人と結婚したい、でも出会いがない」という場合、マッチングアプリやお見合いサイトに登録して相手を探すことになります。
その時に「いい人」をどう判断するかというと、やはり経歴を見ることになります。いい大学を出て有名企業で働いている人は、「いい人」と判断されがちです。そして会ってみて一見真面目そうな人となると、相手を運命の人と思い込んで、比較的短い交際期間で結婚します。「マッチングアプリにこんないい人がいると思わなかった」と、皆さん口をそろえて言います。
大体は結婚式の準備あたりで、友達がいないこと、家族と疎遠なことに気づき、おかしいと思うものの、後戻りできずそのまま結婚してしまいます。
夫婦の上下関係が決まってしまう
こうして結婚生活が始まりますが、妻は「頭のいい人が私と結婚してくれた」と思っているため、ここで夫婦の上下関係が固定されてしまいます。そのため、夫は妻を見下して怒り、妻は夫におびえるという構図になってしまうのです。
先ほど書いた通り、夫は支離滅裂に怒っているだけなのですが、妻は「怒られるのは自分が悪い」「夫の言っていることがわからないのは自分の頭が悪いから」と、ひたすら自分を責めてしまいます。
誰かに相談して「そこまで怒られるのはおかしい」とアドバイスされたり、心身のバランスを崩したりして、ようやく自分が度を超えて怒鳴られていたことに気づくという流れです。
「内弁慶モラハラ夫」は実際の能力に比べて自分自身をとても頭がいいと思っていますが、妻もまた、夫をどこか尊敬してしまっています。
そのため、「弁護士や裁判官も夫に言い負かされるかも」という、およそ夫の実像とはかけ離れた心配をしてしまうのです。
ひどい暴言を受けている人ほど、「夫には勝てない」と耐え続けてしまいがちなのは、夫婦がこのような関係性になってしまっているからなのです。
いい人を探したいと思っている時こそ、経歴だけで男性を選ばないことが重要です。大切なのは人間性です。交際中におかしいと思うことがあったら、冷静になって誰かに相談してみましょう。結婚に憧れるあまり「この人は運命の人」と思い込むと、大事なことを見逃す可能性があります。