女子社員に多い私リスペクト型

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これがタイプ別「鼻つまみ社員」の対処方法だ!

一方、女性に多いのが、自分が頼まれているのに苦手なことは他人に押しつけ、おいしいところだけ持っていき、チャッカリ、ヌクヌクとしている社員です。私の分類では“俺(私)リスペクト型”になります。

B子さんは事務機器商社のベテランOLです。会社が得意先との親睦を深めるため、ゴルフコンペを開催しました。B子さんは受付を任され、ほかに3人の女性社員が配置されました。ところがB子さんは「私の主な役目はお客様の接待で、こんなのは知らない」とばかり、参加者リストと領収書、用意されたおつりを彼女たちに預け、打ち合わせもしませんでした。

コンペ当日、準備の中途半端だった受付の前にはお客様の長い列ができました。対応に右往左往する3人をよそに、B子さんは親しいお客様のプレーに同伴したのです。終了後、参加費の計算が合わなくても、B子さんは3人に責任を押し付け、知らんぷり。

厄介なことに、B子さんのようなタイプは役員などのウケがよく、評価も意外と高いのです。ですから、上司も強く批判できません。しかし、そのままでは職場の雰囲気は悪くなり、責任を取らされた3人のモチベーションも下がります。目立つものの、少しきつい仕事を与えて自分の壁を認識させるなど、勘違いに気づかせます。

このように、問題社員といえども、はじめは気づきを促し、反省して仕事への姿勢を改めるのを待ちます。それでもだめならば、上司が1対1で話し合い「今後の勤務態度によっては懲戒処分もある」と断固として伝えます。

とはいえ、A君にしても、B子さんにしても、最後は本人の資質と能力の問題です。結局、自分が認められない、この会社にいても将来はないと思えば、退職を考えるしかありません。しかし、強引に追い込むと、パワハラや不当解雇で訴えられることもありえますから要注意です。

こうした社員は、これからも増えていくと考えておいたほうが無難だと思います。なぜなら、最近の若者は、仕事や職場への義務や感謝より権利を主張することに価値を置きだしたからです。ですから、あくまでも冷静かつ穏便に対処すべきでしょう。

特定社会保険労務士 田北百樹子
札幌市生まれ。1996年に田北社会保険労務士事務所を開業。保険関係の届け出、就業規則の作成、人事考課制度の導入など幅広い対応を行う。『シュガー社員が会社を溶かす』など著書多数。
(構成=岡村繁雄 撮影=本田 匡)
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