老後は見栄を張る必要がなくなる
人生を充実させるために使うお金は、無駄な支出や浪費ではありません。ただし、お金を使う前に「自分は何がしたいか」「何がほしいのか」を考え抜くことが必要です。
そのうえでお金を使う基準は、自分の価値観で決めればいいと思います。他人に「なぜそんなもの買うの?」といわれても、自分が心底ほしければ気にする必要はありません。
むしろ、老後は、「義理、見栄、恥」のためにお金を使うのはNGです。「義理欠く、見栄欠く、恥欠く」の「サンカク」を実践しましょう。リタイア後は、義理でお歳暮やお中元を贈るとか、見栄をはって高級ブランドのスーツにお金をかける必要はありません。
それらをやめても、誰も気にする人はいないでしょう。自分が気にするほど、まわりはあなたのことを気にしていません。
90歳で全財産を使い切っても一生お金に困ることなし
定年まで勤め上げた人であれば、好きなことにお金を使い、やりたいことをやって、90歳ぐらいまでに財産を使い切ってしまっても、なんの心配もありません。日本では、それでもお金に困ることなく暮らすのはむずかしくないのです。なぜなら、生きているかぎり公的年金が支給されるからです。
90歳にもなれば、今よりずっと生活費も減りますから、年金があれば死ぬまで安泰です。
もちろん、施設入居費ぐらいは最後まで手をつけないほうがいいと思います。それで施設に入らずポックリ逝ったときは、遺言書で配偶者や子どもに相続させるなり、希望するところに寄付するなり、お金の行き先を自分で決めておけばいいのです。
「いい人生だった」と思えるよう、リタイア後は大いに人生を謳歌しましょう。