管理職11年で100名超の部下を持つまでに

さらにその5年後(管理職就任11年目)部門責任者がやはり異動することとなり、改めて社長に呼ばれました。「いくみさん。本部長よろしく」100名超の部下さんたちが活躍している事業部。その頂点に立つのだと思うと、やりがいはもちろんのこと、改めて気の引き締まる思いでいっぱいでした。前職から引き続き「人材ビジネス」に従事してきましたが、これからもずっと続けていこう。この事業を統括できることに心底感謝しました。

多くのビジネスの人々の抽象的なイメージ
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順調な中で訪れた試練

いくみ@女性管理職&ブロガー『女性管理職が悩んだ時に読む本』(講談社現代新書)
いくみ@女性管理職&ブロガー『女性管理職が悩んだ時に読む本』(日本能率協会マネジメントセンター)

しかし。仕事の神様というのは、いつでも試練を与えてくる。本部長となって2年。相変わらず業績も順調でさらに飛躍していこうと気合を入れ直していた時に、社長が変わり、新社長から言われたことが「この事業をクローズすることにしました。部下さんたちは○○に異動してもらいます。いくみさんの次の業務は○○で頑張ってください」耳を疑いました。突きつけられた事実はもちろん翻すこともできません。断腸の思いで私を慕ってくれた部下さんたちとお別れしなければならない時は、辛すぎて立ち直れそうにありませんでした。またしても悔し涙が溢れてくる。でもなんとかするしかない。実を言うとその後も幾つかの部署を異動して何度か同様の経験をしてしまったのですが、会社員たるもの、異動はつきものですから仕方ありません。40歳で正社員に復帰して20年。この本を書いている2022年に満60歳となり、我が勤務先の就業規則に従って正社員定年となりましたが、再雇用で現在も勤務中です。待遇は契約社員に変化したものの、職位は引き続き管理職。いつまでこの状況を続けられるかは、我が勤務先と私との合意次第ですが、女性管理職18年にとどまらず、20年、25年、やり切れるところまで頑張ろうと思っています。