業界研究をもとに「今できること」「できないこと」を整理

未経験の業界に転じたい

職種は同じだけれども、業界を変えたいという場合です。

この場合は、今まで培ってきた経験・スキルが充分に活かせる可能性が非常に高いです。

なので、「未経験ですが、一生懸命、頑張ります!」だけの初々しい回答は、もちろんNG。

また、「業界が変わっても、やることは同じでしょう」も、業界の理解が不足していると切り捨てられる危険性があります。

なので、ここは事前の求人情報の読解や業界研究を元に、「今すぐにできること」、「今すぐにはできないこと」を整理して伝える必要があります。

たとえば「今回の求人情報を拝読するに、主たる業務である○○や××は、前職で十二分に経験しておりますので、御社入社後すぐに対応できると思っています」と、まず「できること」を明確にしておきます。

その上で「ただ、本業界はまったくの未経験ですので、業界慣習や業界独自のルールを含め、前業界との違いをいち早く理解して、間違いのない業務遂行ができるように頑張りたいと思います」と、「できないこと」を伝えるようにします。

未経験の職種に転じたい

20代半ばくらいまでなら、新卒就活生と同じ扱いになる場合が多く、未経験でも、「本職は未経験ですが、一生懸命頑張ります」といった初々しい回答で受け入れられるでしょう。

問題はそれ以降の年齢の人です。

初々しさだけではNG。

かといって、「確かに未経験ですが、前職の8年間で培った○○の経験・スキルはきっと本職でも役立つと確信しています」は、外す危険性が高いです。

というのも、やはり未経験ですので、「未経験なのに、いったい何を言っているのだ。本職に対する認識が甘いのでは?」と、面接官に見られてしまうからです。

なので、こうした専門的な経験・スキルではなく、ビジネスパーソンとしてのそれらを軽くアピールする程度にしておきつつ、今までのキャリアから今回、職種を変える心境や覚悟、そして本職で頑張りたい強い思いを語る方に比重を置いて語ってください。

面接の順番を待つ人たち
写真=iStock.com/TAGSTOCK1
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