国公立大学ではまだ男女の合格率に差がある

全医学部医学科の男女別の合格率を見てみると、2021年度の「私立大学」において男女の合格率にもっとも開きがあったのが川崎医科大学で、女子が6.9ポイント高く、次に聖マリアンナ医科大学では、女子が5.6ポイント高いという結果でした。

私立大学の場合は、男子の人数のほうが際立って高い大学はほとんど見受けられませんでした。

一方、2021年度の「国公立大学」で見てみると、男女の合格率の差が大きい大学が数校ありました。

合格率の差は、男性合格率-女性合格率で知ることができます。

これに当てはめた結果、もっとも差が開いていたのが大阪大学で、男子のほうが17.4ポイント高くなっていました。

このほか、新潟大学は15.3ポイント、筑波大学は14.4ポイント、山梨大学は12.6ポイント、浜松医科大学は10.6ポイントと、男子の合格率が10ポイント以上高い学校は計5校ありました。

これまでの経験上、医学部受験においては、男女で差がつくことも多いように感じています。

その原因は、女子の合格者を制限していたこともあるでしょう。

なぜなら、女性が医師になる場合、医師として働ける期間が短くなる傾向があるからです。

白い背景に聴診器を持つ女性医師
写真=iStock.com/Oleksandra Kharkova
女性が医師になる場合、医師として働ける期間が短くなる傾向がある(※写真はイメージです)