大学受験ではどうやって志望校を選べばいいか。教育YouTuberの山内太地さんは「経済学部を目指すなら、全国で16校ある『旧高商』と呼ばれる国公立大学をオススメする。難関校も多いが、なかには受験の難度以上に就職に強い学校がある」という――。(第1回)

※本稿は、山内太地『偏差値45からの大学の選び方』(ちくまプリマー新書)の一部を再編集したものです。

一橋大学国立キャンパスの兼松講堂
一橋大学国立キャンパスの兼松講堂。前身は「旧東京商科大学」。2005年8月3日に撮影。(写真=FOMALHAUT/PD-user/Wikimedia Commons

国公立大学の受験はどのようなものか

国公立大学の選び方と受け方という基本的なところから入っていきたいと思います。まず国公立大学の受験について。1月に共通テストを受けて2月に前期試験を受けますよね。ですが重要なことは、国公立大学は実は最大で5回受けられるということです。

総合型選抜・学校推薦型選抜・前期日程・中期日程・後期日程の5回です。さらに、独自日程の大学もあります。共通テストを受けた後の前期試験に全力投球するのはよくわかるのですが、万が一に備え中期日程や後期日程で受験できる大学も事前に探しておきましょう。その分野の勉強ができる他の大学は必ずあります。

また、国公立大学の推薦型選抜も検討しましょう。これは共通テストありとなしがあり、共通テストなしの場合、11月に試験があり年内で合格が決まります。この秋の推薦ではぜひ難関大学を狙ってください。

そして総合型・学校推薦型・前期・中期・後期、5回全部検討するんですね。多いほうが合格率もあがりますし、試験に慣れるのにも有効です。推薦で難関大に入るのは正直難しいです。でも仮にその推薦が残念な結果であっても折れずに必死になって勉強を続けて共通テストと前期に挑んでください。

言ってしまえば、推薦で勝とうとしない、だけど受けようよということですね。受かったらラッキーくらいの気持ちで。落ちたら推薦は模擬試験、練習です。戦いは続きます。

次に選び方です。受験準備に入る時、まず大きくは私立大だけを目指す人と国公立と私立の併願を目指す人で分かれていくと思います。勉強する教科が違いますからね。特に都市部以外の地域だと国公立を狙おうと考える人が多い傾向にあるのかなと。なのでそもそも論として、地方国公立と都会の私立を比べていきます。