いつまでも若く活き活きと過ごすにはどうすればいいか。漫画家の弘兼憲史さんは「『もう色恋はどうでもいい』と思うようになったら、それは老化のステップを一段上がっている。亡くなるまで精力的に仕事をしたピカソと小林一茶はともに女性遍歴が豊富だった。擬似恋愛は間違いなく若さを保つ秘訣である」という――。

※本稿は、弘兼憲史『弘兼流 70歳からのゆうゆう人生「老春時代」を愉快に生きる』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

木製の桟橋で女性にキスロマンチックな先輩の後景
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死ぬまでSEXを実践した俳人

葛飾北斎、貝原益軒、伊能忠敬の3人は歳をとってもますます元気だったわけですが、古今東西、「お盛ん」だった著名人も数多くいます。

もちろん、男性はいくつになっても女性への関心がなくなることはありません。現代にまで脈々と続いています。ある男性週刊誌でも「死ぬまでSEX、死ぬほどSEX」という刺激的なタイトルの企画がずいぶん続いていました。

さて、死ぬまで情熱的だった有名人として、まず名前が浮かぶのはパブロ・ピカソでしょう。

キュビズムの創始者で『ゲルニカ』『アビニヨンの娘たち』などの多くの名作を残したピカソは、もしかしたら芸術作品以上に「艶福家」としてのほうが有名かも? と思わせるほど女性遍歴が豊富です。

結婚は2回、愛人は3人と伝えられていますが、その数はもっと多かったという説も。最後の愛人との間に子どもが生まれたのは68歳のときです。

日本にも多くの“兵”がいたようですが、俳人の小林一茶もそのひとりでしょうか。江戸時代に活躍した一茶は3回結婚し、最後の結婚は64歳のときです。

翌年、病気で他界しますがこのとき3番目の妻・やをは一茶の子どもを身ごもっていたそうですから、不謹慎な言い方かもしれませんが、一茶は文字通り「死ぬまでセックス」を実践したのかもしれません。