謙虚な人ほど周囲と円滑な人間関係を築けるワケ
その逆のケースはまさに枚挙にいとまがないといえます。
ファミレスで店員さんに「水」とぶっきらぼうに言う高齢者。なかには無言でコップをドンとテーブルに置いて指差す人もいます。これに関しては、客商売をしている人の中に“三波春夫根源説”がまことしやかに流布しているという話を聞いたことがあります。
かつて三波春夫が「お客さまは神様です」といったことが定着してしまい、「お客さまイコール神さま」「店員イコールしもべ」という関係ができてしまったというのです。真偽のほどはわかりませんが、そんな説が聞かれるほど「お客さまは偉い」という風潮があるのは確かでしょう。
目に余るようなクレーマーの台頭も、この意識が歪んだ形で現れているのかもしれません。とくに歳をとるほど、ここは自戒したいものです。
私はよく第二の人生のスタートを小学一年生にたとえます。
一年生はみんな対等、どんな境遇の子も平等に机を並べています。そこで協調性や連帯感を身につけて、周囲と円滑な人間関係を築こうとするのです。そのときもっとも必要なのは謙虚さ。人間、謙虚になって損をすることはありません。