会話上手が頻繁に使う相槌

人間関係を円滑にするには、まず相手を「立てる」ことも忘れてはなりません。どんな人でも、「立てて」もらって気分を害することはありません。本音をちょっと脇に置いておき「立てる」だけなら、自分も損はしません。

「そんな、オベンチャラいうな」

そう怒る人もいます。しかし、お世辞であっても「立て」続ければ、ほとんどの人が「本当のオレを理解している」となります。

相手を「立てる」ためには、会話のテクニックも必要です。

大切なのは話し上手ではなく、聞き上手。間違っても「というより」とか「ていうか」「ただそれも」などの否定的な相槌は封印することです。会話上手は「なるほど」「その通りですね」「よくわかります」といった肯定的な相槌をふんだんに打ちます。

共感を得られた相手はますます話しやすくなり、会話も弾みます。話し上手とは聞き上手のことをいうのです。

教育クラスを持つ男女の国際グループ
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「愛されキャラ」が気をつけていること

最近「人たらし」という言葉をよく聞きます。

たらすは漢字で「誑す」。ごんべんに「狂」ですから、本来はいい意味ではありません。「女たらし」は比較的よく使われる言葉ですが、女にだらしなく、騙したり、弄んだりするイメージがあります。

「人たらし」も本来は「人を騙す」という悪い意味として使われていました。ところが、いつからか「人たらし」は可愛げのある、愛されキャラに変貌しはじめたようです。

一説によると、作家の司馬遼太郎が太閤・豊臣秀吉を「人たらしの天才」と書いたことが最初といわれていますが、いまではすっかり「気配りのできる成功者」のようなイメージも定着しつつあります。田中角栄元首相は「今太閤」と称されましたが、彼もまた「人たらし」といわれていました。

「人たらし」になるためには、いろいろな条件がつきますが、もっとも重要なのは「褒める」ことです。褒められて嫌な気持ちになる人はいません。

どんなシーンでも、まず相手を褒めることを心がけます。背広でもシャツでも靴でもなんでもかまいません。褒めることは、別の言い方をすれば「他人の長所を見つけること」です。セカンドステージはもちろん、新たな人間関係で他人の心を開くカギです。