スーパーとの価格差
しかし、コンビニには「弱点」もあります。それはスーパーに比べて販売価格が高いことです。その理由は、スーパーもコンビニも商品をメーカーから購入して販売していますが、基本的にコンビニはフランチャイズという仕組みで運営されているため、各店舗は利益の一部を本部に納める必要があります。当然、この分は価格設定を高めにして販売することを迫られます。
また、24時間営業をすれば人件費や光熱費といったコストも高くなります。メーカーからの仕入れ値も含め、スーパーよりもコンビニ経営にはコストがかかるため、販売価格がどうしても高くなっているのです。
実際に買い比べてみると分かりますが、菓子類や飲料などを10点ほど購入した場合、スーパーに比べて1.3~1.5倍ほど多く支払うことも珍しくはありません。
月に4万5000円も余計に払っている
都市部に集中するスーパーと比べれば、食料品や文房具などの購入、公共料金の支払いまで身近にある1つの店で済ませられる点はコンビニ利用の最大のメリットと言えます。
しかし、仮に朝・昼・夕の食事をずっとコンビニだけに依存した場合はどうなるでしょうか。
仮にスーパーよりも販売価格が1.5倍高いとして計算した場合、1回当たりの食費が750円であれば、コンビニには1日に2250円支払っていることになります。
コンビニは定休日がないため、1カ月続けると月に6万7500円。1年間では実に81万円です。これが1回当たり500円のスーパーであれば、単純計算で1日1500円、月に4万5000円、1年で54万円となり、その差は27万円にもなります。
老後生活の5年間なら差は135万円、10年間では270万円です。
もちろん、すべての商品が1.5倍というわけではなく、あくまでも仮定の話にはなりますが、決して小さいものではないでしょう。超高齢社会の到来で利便性が高いコンビニのシニア利用者は今後も増えていくことでしょう。しかし、その際には自らの所得や資産も頭に入れておくのが肝要と言えます。