戴冠式後のコンサートで大物アーティストが出演辞退
英国王室で最長の在位(70年)を誇った、エリザベス2世女王陛下が2022年9月に崩御。それと同時に、皇太子であったチャールズが国王となった。それから約8カ月後の5月6日に、ロンドンのウエストミンスター寺院で戴冠式が行われる。
戴冠式はコードネーム「ゴールデンオーブ(黄金の宝珠)作戦」として以前より入念に準備されている。式の招待状は「KING CHARLES & QUEEN CAMILLA」となっており、カミラ妃が公に初めて“王妃”を名乗った。
式典まであと1カ月を切っているが、イギリスではどうにも盛り上がりに欠けているようだ。英国在住の筆者の友人たちにその理由を聞いてみたところ
「私の周りで戴冠式のことを話題にしている人はゼロ!」
「戴冠のお祝いで、聖歌隊として参加している近所の教会では、曲がヘンデルの『司祭ザドク』に決まった。式の翌々日の月曜が振替休日になって学校が休みになるので、子供たちは喜んでいる。話題はそれぐらい」
「EU離脱後の混乱や物価高やらで、イギリスは問題が山積。はっきり言って戴冠式どころではないのでは」
といった声が聞かれた。
今年の年明けには残念なニュースを耳にした。
イギリスの大衆紙「デイリー・メール」によると、戴冠式の翌日にウィンザー城で行われるコンサートに出演を打診されたエルトン・ジョン、ハリー・スタイルズ、さらにはこのコンサートのために再結成の噂があったスパイス・ガールズはNGとのこと。
これら3組の前にも国王自らが出演を望んだというアデル、エド・シーランからも出演できないと返答があり、彼はとても落胆したそうだ。しかも、すでにスケジュールが入ってしまっているならまだしも、予定もないのに出演を拒否したアーティストもおり、テンションがダダ下がりだ。
そのかわりと言ってはなんだが、イギリスのポップバンド・テイクザットが参加。「オペラ座の怪人」の作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバー、ライオネル・リッチーがアメリカらやって来るそうだ。しかし、テイクザットは中心メンバーのロビー・ウィリアムズが出演しないし、ライオネル・リッチーに至っては、スターとして盛りを過ぎた感が拭い去れない。