ある映画作品の感想を語った人に「あー、わかるわかる! 私も感動した!」と返すのは正しいのか。エグゼクティブ・コーチの林健太郎さんは「わかったような気になって、『わかるよそれ』って返すと、相手は『ちぇっ、なんにもわかっていないクセに』って思うかもしれません」。では、どんな言い方をするべきなのか――。

※本稿は、林健太郎『否定しない習慣』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。

オフィスで話し合う人たちのシルエット
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相手の話を引き出す「合いの手」の5フレーズ

→合いの手は「餅つき」と同じ

「相手が話し終わるまで黙っていましょう」というのが会話の基本ですが、とはいえ、黙りこくっていると、相手はとてもしゃべりづらいものです。

ですから、「合いの手」を入れる。相手の話の息つぎのタイミングで、まるで、「餅つき」をしている2人になったようなつもりで、うまく差し込んでいきましょう。

合いの手は餅つきと似ています。

そもそも「餅つき」における合いの手は、「均一に全方位的に餅をつくため」「木臼きうすに餅がくっつかないため」のもの。会話においても、合いの手をうまく入れることで、相手の話を一方向からではなく、全方位的に掘り下げて聞いていく。また、会話が止まることなく、どんどん引き出すことが可能になる。

それが「合いの手」です。

合いの手は「餅をサッとひっくり返すイメージ」ですから、長ったらしい言葉では、相手の話の腰を折ってしまいます。餅つきなら、きねで手を叩かれてしまいますよね。

ですから、「相手に有益なことを伝えなくては」なんて余計なことはさらさら考えないで、短い言葉で済ませてください。

合いの手の基本となるフレーズは、次の5つです。