あなたはコミュニケーションで無意識に相手を「否定」してはいないだろうか。エグゼクティブ・コーチの林健太郎さんは「『でも』『だって』といった否定語を使っているだけでなく、態度や仕草で否定しているケースもある」という――。
※本稿は、林健太郎『否定しない習慣』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。
「否定していない」と言う人は、いつも無自覚
→否定には予想外のパターンがある
「いやちょっと待ってください。私は相手を否定しているつもりなんてないですよ」
「否定する人っているけど、私は違います」
私が否定するコミュニケーションの功罪を話すと決まってこのように言う人がいます。実際、「否定してくる人っているよね」と言ってはいても、それが「自分のこと」だと思っている人は少ないかもしれません。
「否定する人」というのは、「何を言っても『でも』『だって』と言って否定する人」に限りません。もちろん、そういう人も含まれますが、それだけではないのです。
皆さんは、普段のコミュニケーションで次のようなことをしていないでしょうか。
●相手が話している途中でさえぎって、話し出してしまう
●相手が意見を述べたときに、「それもいいけどさ」と自分の意見を言ってしまう
●相手の話を聞くとき、目を合わせないで、別のことをしながら聞いている
これらに共通するのは、「言葉上は否定していない」ということ。
これらのコミュニケーションは日常的に多く行われているはずです。たとえば、配偶者から話しかけられているのに携帯を見ながら話を聞いて空返事をしている、なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これだって立派な「否定」なのです。