ゲームばかりしている子どもが自分からゲームをやめるようになる方法はないだろうか。現役の小学校指導教諭、庄子寛之さんは「『もうちょっと教えて』というマジックワードを上手に使い、『上下の関係』ではなく『横の関係』を作ることで、子どもは自然に約束を守る子に育つ」という――。(第3回/全3回)

※本稿は、庄子寛之『子どもが伸びる「待ち上手」な親の習慣』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

ヘッドホンをつけてゲームに没頭する男の子
写真=iStock.com/sakkmesterke
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いくら言っても子どもがゲームをやめない

ゲームばかりして、やるべきことは後回しの我が子
うちの子、ゲームするときだけ目が輝いて、いつまでもゲームをやめようとしません。最初は優しく伝えるけれど、最後には、

「いつまでやっているの!」
「ゲームは禁止ね!」
「そんなんじゃ、立派な大人になれないわよ‼」

と、声を荒げてしまいます。
そんな声かけではだめなことも分かっています。
どうしたらいいのでしょうか?

ゲームばかりしていると不安になり、こんな声かけになってしまいますよね。どうしたらいいか、ご一緒に考えていきましょう。

ポイントの1つ目は、「横の関係を作る」ということです。

ポイント①横の関係を作る

親は、我が子を養っている。年の差や、経験値も大きく違う。だからこそ、どうしても上下の縦の関係になりやすいのです。

我が子が言うことを聞かない。親である自分がきちんとしつけなければいけない。

そんなときに、上下の関係を作ってしまい、何も言い訳できないような、一方的な上から目線の教え方をしてしまいます。

子どもだから、一時的には言うことを聞くこともあるでしょう。でも、それが積み重なっていくと、年齢とともに言うことを聞かなくなってしまいます。

子どものしていることに興味が生まれる

ここで大切なことは、「横の関係」です。

上にならないことを意識すると、我が子のしていることに興味が出てきます。

「なぜゲームをしているときに、目が輝いているのだろう?」
「やめられるタイミングとやめられないタイミングの違いはなんなのだろう?」
「どこがおもしろいんだろう?」
「なぜあんなに夢中になれるの?」

興味をもつことができれば、自然とイライラしなくなります。

自分にはない行動から学ぼうと思って見つめることで、横の関係が作れます。

ポイントの2つ目は、「おもしろがる」ことです。