ポイント②おもしろがる

「このゲームのこのタイミングで笑っているな。かわいいなー」
「ずっと集中して、こんな姿勢でやっているよ。よく足が痛くならないなー」
「ゲームしてない間も、ずっと調べてるな。こうやって調べる力、没頭する力すごいな」

自分にはない集中力や興味のもち方を見て、素直にすごい! と思うことはないですか。

これからの時代、学力が優れていることが、大人になってからの幸せにつながるとは限りません。大事なことは「没頭する力」です。

ゲームに没頭できるのだとしたら、それはこれからを生きる力になりえます。その力をなくそうとする必要はありません。とことん付き合ってみてください。

しかし、ゲームには中毒性があります。依存してしまうのであれば、やめさせなくてはいけません。そのやめさせ方は、上下の関係になって、強引に叱ってやめさせるのではなく、横の関係になって、おもしろがりながらやめさせていく必要があります。

そして、ポイントの3つ目は「自分(親)の学んだことを伝える」です。

ポイント③自分(親)の学んだことを伝える

横の関係になって、おもしろがっても、我が子のやりたいことをやめさせることはできません。実は「やめさせる」という我が子の行動をコントロールしようと思っている時点で、それは心の底からおもしろがっていないし、横の関係にもなっていないのです。

「ゲームへの集中力、ほんとすごいよね。集中しているとき、何を考えているの?」
「このキャラクターの好きなところ教えて」
「なんでそんなに素早く動かせるの? すごいね。お母さんには絶対できないよ」

嫌味ではなく、子どもをコントロールしようとせず、人と人として接しながら、すごいと思うところを伝えます。

やめさせたいから言うのではありません。

親として自分にはない、子どもがもっている優れたところを見つけ、心の底からすごいと思いながら伝えるのです。

ゲームを楽しむ父と息子
写真=iStock.com/monkeybusinessimages
※写真はイメージです

親の欲求が伝わるとルールを提案してこない

そして、その後は「そのままでいい」っていうメッセージを伝えます。

もちろん、「やりすぎは心配だからやめてほしい」と伝えることもあります。でもそれはあくまで、子どものことを思って伝えることです。

そこで、子どもから学ぶ姿勢で伝えれば、その思いは必ず届くはずです。すると、「○分でやめる」や「○時まででやめる」などのルールを自分から提案してくれるようになります。

提案してこないようでしたら、まだまだ我が子のことを考えるだけでなく、親としての欲求が出ているからだと思います。

「親として、子どもにゲームのやらせすぎはよくない」
「親ならば、ゲームばかりでなく、勉強もさせなくてはいけない」
「友達の親はもっとちゃんとやっているはず」
「お義父さん、お義母さんに、だめな母だと思われたくない」

このように、我が子だけでなく、自分のことを考えて叱っていることがあります。それが子どもに伝わると、子どもは言うことを聞いてくれなくなります。

とにかく、我が子のことを思い、横の関係で伝えるのです。