休みなく働いても利益はあまり残らなかった

看板もなく、最寄り駅からタクシーで20分はかかる立地の、小さな整体院でしたが、それなりの建設費はかかります。少しでも早く借入金を返済したくて、週7日、急患であれば、夜10時でも依頼を受けていました。

しかし経費や建物の借金返済費を引くと、あまり利益は残りませんでした。

1年も過ぎると、利益が上がらないことに加えて、無駄な時間が多いことがストレスとなりました。患者さんを施術している時間よりも、いつかかってくるか分からない予約の電話を待つ時間の方がずっと多いのです。

カレンダーにピンが複数刺さっている
写真=iStock.com/LUHUANFENG
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私は、根本的に院の経営を見直すことにしました。

患者さんを待つのではなく、こちらが来院してほしい時に患者さんに来てもらうようにしたのです。

具体的には、週7日の営業日を1日だけに絞りました。

「週1日営業」にしたら一気に繁盛

すると、これまで1カ月間にパラパラと来院していた既存の患者さんが、その日にまとまって来てくださるようになりました。

たった1日の営業日は朝から晩まで、トイレに行く間もないほどに施術が連続します。患者さんはその繁盛ぶりを見て、慌てて次回の予約をとって帰られるのです。

その日の予約が1カ月先まで埋まるようになったタイミングで、新たな営業日を増やしました。そしてまた1日、新たな日を増やす。

気がつくと、週3日の営業で月の売り上げが100万円を超え、多い時には150万〜160万円になる月も増えました。

週3営業日ですから、週休3日ではなく4日です。

私が養成したスタッフも、私と同じやり方で、同じような成果を出すことができましたので、東京や大阪などにも出店しました。

かくして、週7日営業で月50万円の売り上げだった整体院は、年1億円の売り上げをあげるようになったのです。