巨匠・宮崎駿に勝った「君の名は。」
新海誠と宮崎駿、世界規模で見た場合、どちらのほうが映画興行収入は多いのだろうか。「Box Office Mojo」では北米だけでなく世界各国の興行収入を集計している。
これを見ると『千と千尋の神隠し』は、2億7492万ドルと日本円で約370億円に達する。一方『君の名は。』は3億5818万ドルと『千と千尋の神隠し』を上回る。日本での大ヒットに加えて、中国で日本映画史上1位となっている影響が大きい。
ただし監督単位の合算でみれば、作品数の多い宮崎駿のほうが大きくなりそうだ。新海誠は2022年11月に『すずめの戸締まり』を公開、宮崎駿は『君たちはどう生きるか』を制作中で近々公開されそうだ。いずれも世界興行も狙っているはずだから、両作品が海外公開されれば、また状況も変わるかもしれない。
そして世界興行収入でみた歴代1位は、実は『君の名は。』でも『千と千尋の神隠し』でもない。2020年に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の4億4769万ドル、軽く600億円超えだ。監督は外崎春雄である。
北米でも4950万ドルと大きなヒットとなったが、国内だけで404億円との数字が大きかった。ちなみに『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は中国では2022年9月末の段階で公開はされていない。