安心して話せる環境が重要である

⑤人の話に興味がない「無関心タイプ」

この人の話を聞くのは面白くない、つまらないなどと端から聞くことを拒絶して、相手が話しているときにほかのことを思い浮かべていたり、話す順番が来たら何を話そうかと考えていたりしているのが、無関心タイプです。

「今朝、面白いことがあってさ……」
「ふ~ん、そうなんだ」
「朝起きたら、プランターの花が突然咲いていたんだよね」
「そんなことより昨日ね……」

自分の話に関心がないことが伝われば、相手も話していて楽しくありません。やがて口数が少なくなるでしょうし、場合によっては怒り出す人もいるでしょう。あなたも、相手の無関心さに話す気力が失せたということはありませんか? 無関心タイプは、そもそも聞く気がないのですから、聞けないのは当然です。

東京での会議を待っているダウンタウンのオフィスビルでビジネスをしている男性
写真=iStock.com/LeoPatrizi
※写真はイメージです

⑥相手によって聞き方が変わる「カメレオンタイプ」

この人の話だからちゃんと聞く、この人の話は聞きたくないなど、相手によって聞き方が変わるのが、カメレオンタイプです。

いつも小ぎれいにして清潔感のある先輩だから聞く。髪がぼさぼさでだらしない先輩だから聞かない。物腰が柔らかいのが噂になっている上司だから聞く。高圧的な態度が噂になっている上司だから聞かない。

はたして自分にとってためになる話をしてくれるのは、清潔感のある人でしょうか、だらしない人でしょうか、物腰の柔らかい人でしょうか、高圧的な人でしょうか。答えは話してみなければわかりません。見た目や噂、相性などの先入観で話に耳を傾けるかどうか決めるのは、とても損していることになるのです。

会話の主役は話し手、コントロールしているのは聞き手

⑦愚痴や文句も100%聞いてしまう「お人よしタイプ」

もともと話すのが苦手な人や内向的な人は、相手のどんな話でも黙って聞くことが多くなります。優しい性格の人も、話し好きの人や話が止まらない人を相手にすると、聞く側に回ることがよくあります。

「この前、○○さんから小言を言われて」
「……」
「私は悪くないのに、○○さんは絶対間違っている……」
「……」

お人よしタイプは話を聞ける人のように映りますが、楽しい話ならいいのですが、相手の愚痴や文句などが続く場合、あれこれ頭の中で考えて聞いている自分が苦しくなることがあります。真面目なだけに受け流せなくなるのです。そうなると、聞いているようで、実は聞けていない状況になります。

会話をコントロールしているのは聞き手です。ただし、ここで間違ってはいけないのは、コントロールしているといっても、会話の主役は、あくまでも話し手だということです。

ここを間違えると「聞けない人」になってしまいます。