日本円以上に売られた英国のポンド

英国の通貨ポンドが急落している。ポンドの対ドルレートは9月1日の終値で1ポンド1.1542ドルだったが、9月中旬より徐々に下落ピッチを強め、23日の終値で1ポンド1.0858ドルと1.1ドルの節目を割り込んだ。27日時点の終値では1ポンド1.0733ドルとポンドはさらに下落、1ポンド1ドルのパリティ割れも意識されている(図表1)。

一方ドル円レートは、9月22日に日銀が単独介入を行ったことで、一応1ドル145円という防衛ラインが意識されるに至った。介入の直後は140円台まで円高が進んだが、9月27日時点では145円台手前まで戻した。効果の持続性が問われているものの、政府・日銀は今後も当面は145円という防衛ラインを意識しつつ、為替介入を続けるだろう。

いずれにせよ、9月27日時点での対ドルレートの月間騰落率を比べると、円が終値ベースで3%程度であったのが、ポンドが約10%となり、ポンドは円以上のペースで急落したことになる。