バナナであれば2本、キウイであれば4個ほどが目安
さて、推奨される「1日2サービング」とはどのぐらいかと言うと、1サービングの目安がりんご1個、オレンジ1個、バナナ1本、キウイ2個なので、その倍です。かなり多いですよね。
血糖値が上がりやすい人は、工夫して食べましょう。まず、食べるタイミングは、血糖値が下がったタイミングを狙うこと。フリースタイルリブレで測定すると、私の場合、りんご3分の1、みかん1個を食べただけでも、ふつうの食事1食分と同じぐらい血糖値が上がります。そのため、食事と一緒に、あるいは食後すぐにフルーツを食べると、血糖値が上がりすぎてしまいます。
食後のデザートとしてフルーツを食べる習慣のある人もいると思いますが、とくに血糖値の高めの人にはおすすめできません。食後しばらくして血糖値が落ち着いたタイミング、つまりは食後3時間ぐらい経ってから間食として食べるといいでしょう。ちょうど3時のおやつのタイミングに良いと思います。
あるいは、早起きの人は、朝一にフルーツを食べたあと少し活動をして、血糖値が下がってきた2、3時間後ぐらいに朝食を摂るという方法もあります。朝が早い人にはおすすめです。
そして量は、血糖値に問題のない人は「1日2サービング」を目安にしてもらっていいのですが、血糖値が高い人、上がりやすい人にとっては少し多いので、主治医に相談するか、フリースタイルリブレでチェックしながら血糖値スパイクを起こさない量を探りましょう。さらに理想を言えば、血糖値が下がっているタイミングでフルーツを食べて、その後、体を動かすと血糖値の急上昇を抑えられるのでベストです。
食物繊維は高血圧や生活習慣病の予防になる
食後高血糖を起こさない食べ方でおさえておきたいポイントの1つに、食物繊維があります。
食物繊維は糖質の吸収を抑えてくれるので、食後の血糖値の急上昇をゆるやかにしてくれます。だから、糖質を摂るときには「食物繊維もセットで」を意識しましょう。
食物繊維の豊富な食べものの代表が、野菜、海藻、全粒粉パン、玄米、ネバネバ系など。ネバネバ系とは具体的に何かと言えば、オクラ、納豆、長芋、モロヘイヤ、なめこなどです。ワカメ、コンブ、メカブ、モズクといった海藻も、ネバネバ系ですね。
ネバネバの正体は、水溶性食物繊維です。食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、溶けない不溶性食物繊維があり、水溶性食物繊維には、糖質の吸収を抑えるだけではなく、食べたコレステロールをネバネバに取り込んで体外に排出してくれる働き、さらにはナトリウムを排出する働きもあります。
そのため、食後高血糖対策だけではなく、コレステロール値を下げる、高血圧を防ぐ意味でも大事です。生活習慣病予防には欠かせない栄養素なのです。