都会人はまず電動アシスト自転車を買え

混乱がある程度収まった段階で、人が密集している都市から脱出し、安全な土地に向かって助けを求めるしかありません。被災していない離れた場所に家族や親戚がいればそこを目指すことになりますが、たとえ頼れる親類縁者がいなくても、被害の少なかった地方まで行けば、避難者を受け入れ、援助してくれるはずです。

たくきよしみつ『マイルド・サバイバー』(MdN新書)
たくきよしみつ『マイルド・サバイバー』(MdN新書)

しかし、道路は大渋滞で動かないのでクルマでの移動は無理です。そもそも多くの都会人はクルマを所有していませんし、運転免許も持っていません。歩いて首都圏を脱出するしかありませんが、下手すると途中で行き倒れてしまうかもしれません。

そこで、私がお勧めしたいのは電動アシスト自転車を持つことです。

もちろん、普段から買い物や散歩に使えばいいのですが、そういう環境ではなかったとしても、折りたたみ式の小型自転車くらいなら押入やベランダの片隅に押し込んでおけますから、緊急時避難用に持っておくのです。

満充電で30~40kmくらいは走れますから、危険地帯からの脱出に十分使えます。途中で屋外設置コンセントのある場所で充電させてもらえれば、さらに遠方にまで行けます。充電が切れても、多少ペダルの重い自転車としては使えます。渋滞している道路の横を抜けていけるので、クルマよりも早く移動できるかもしれません。

避難先での足としても心強い道具になります。荷物を運べるように前籠と荷台はつけておいたほうがいいです。ついでに、丈夫なバックパックも用意してください。

【関連記事】
75歳まで我慢すれば84%増になるが…お金のプロがあえて「66歳から年金受給」をオススメする理由
水筒に入れっぱなしにしても腹を壊さない…陸上自衛隊で教わる「災害時に重宝する最強の飲み物」
東京随一の"セレブ通り"を走る富裕層が「テスラやレクサス」を選ばないワケ
富士山が噴火すれば、大量の火山灰で首都圏は地獄に変わる…政府の専門家会議が天を仰いだ「残酷な事実」
なぜ日本の郊外には「タダ同然の住宅地」が大量にあるのか…「限界分譲地」という大問題を告発する