とにかく投資では自分で調べて考えることが大切です。最初の話に戻れば、米国株を薦めたインフルエンサーが悪いのではなく、それを素直に信じてしまった自分の責任なのです。

タブレットで投資の情報を得る人
写真=iStock.com/Hiraman
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投資を始めると「この商品がいいですよ」と、証券会社や金融機関に薦められるケースも増えてきます。もちろん、本心からその商品を薦めていることもありますが、中には手数料目当てや自分たちの利益を優先した提案になっていることがあるのも事実です。

残酷ですが、資本主義は何も考えない人からお金を奪う仕組みです。自分で考えることをせず、勧められた株などの金融商品を買っても高値を掴まされ、投資信託や全自動型の資産運用サービスに高い手数料を毎月払わされることになります。

最近は「この下落相場でどうすれば良いんですか?」「何に投資をすればいいですか」とよく聞かれます。この問いに対して私は「まずは自分の頭で考えてください」と答えるようにしています。

他の人にどうすれば良いか尋ねること自体、考えることを無意識に放棄しているのです。何より、そういった質問を第三者にしても返ってくる答えは人それぞれでしょう。当然、相手のポジショントークや利益になることに話が展開する恐れもあります。

だとすると自分で勉強するしかないのです。投資で失敗しないためには、それが遠回りに見えて一番近道です。

成功する投資家が下落相場でやっていること

自分で調べるのがどうしても苦手な場合、誰かの助言を参考にするのなら、最低でもその助言者を徹底的に調べることです。

遠藤洋『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)
遠藤洋『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)

その人の資産規模や投資で目指しているリターン、ライフスタイルや価値観など。これらが自分と一致するなら信頼するのもひとつの手だと思います。または、1人の意見を信じすぎず、いろいろな人の意見を聞くのも大切です。

本当に良い投資の商品があれば、人に薦めるより自分で買うはずです。そういったことに気付くためにも、自分で調べることが大切でしょう。

私から下落相場の心構えをひとつ言うとしたら、本当の投資家は、この下落局面で割安になった優良株を買っているか、もしくは今後買うために現金を作っているか、そのどちらかでしょう。

(構成=フリーライター・有井太郎)
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