他人の成功や失敗を自分の経験に当てはめて学ぶ

また、経験を積むだけでなく、他人の成功や失敗を学ぶことも大切です。

そのために、株式投資の本を読むことは有効でしょう。他人の本に書かれた成功や失敗を、自分の経験に当てはめて疑似体験していけば、早く上達できます。

パイルの書籍
写真=iStock.com/TarpMagnus
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ここで、大切なのが、他人の失敗→自分の経験に当てはめる読み方。

私は株式投資家であると同時に、脳科学を活かした速読や記憶の本も数多く出版しています。そんな私にも経験があるのですが、本をただ上から下に文字をなぞって読んでいるだけでは、内容が記憶に残らず、あとで必要になったときに役立てることができません。

この時役立つのが、「今の自分の経験や失敗に置き換えて本を読む」ということ。こうすることで、あやふやだった著者の言葉が、「もし、自分の投資だったら」に置き換わるため、「このタイミングでリスク回避できるな」「ここの株を買っておけばよかった!」などとイメージができ、すぐに実践が可能な知識としてあなたの脳にインプットされます。これを、私は「記憶の再現知」と呼んでいます。

また、自分の身近なエピソードに置き換えることで、エピソード記憶として脳の記憶に残りやすくなります。

「本を読んだら記憶に残す」というのは、案外見落としがちですが、投資においてとても大切です。メモやノートを横において、それを読み返しながらトレードするのは現実的ではありません。場合によっては、秒を争う判断を求められます。記憶に残っていない情報は、本当に必要なときにあなたの投資に役に立てることができないわけです。

「市場の歪み」に注目する

最後にもう1つ、億り人になるために必要なことを紹介します。それは、私も最大限に利用している投資戦略の1つ「市場の歪み」に注目することです。

株式投資の世界で勝ち残っていくには、ほかの投資家がまだ興味を示していない株を先んじて買ったり、他の投資家より先に高値で売っていく必要があります。

逆に言えば、あなたが株を高く売りたいと思った場合、あなたの株をより高値で買いたいという人が増えないとダメなわけです。あなたが株式投資で儲けるためには、この「大衆心理の逆」をいくことで、戦場の中で生き残っていかなければなりません。それをしっかりと認識したうえで、株式投資に挑んでください。