複合商業施設部門では、ららぽーとが1位に。商業施設の魅力以上に、豊洲や甲子園のららぽーと内にある子供向け職業体験テーマパーク「キッザニア」の人気に牽引されている部分も見逃せない。

注目はアウトレットモールだ。低価格でブランド商品を手にいれられるアウトレットモールは消費者の関心が高い。ただ、メーカーにとっては痛し痒し。訳ありのアウトレットばかりが注目されると、ブランド力が低下するリスクがあるからだ。そのため従来は都心部の店舗で定価販売、郊外のアウトレットモールで訳あり品を販売し、出店の棲み分けを行っていた。

しかし、アウトレットのイメージが、ここ数年で大きく向上した。今回の調査でも3位に御殿場プレミアムアウトレットが躍進したように、安かろう悪かろうのイメージは払拭されている。もはや都心と地方で棲み分けする必要性は低い。2009年末には、お台場のヴィーナスフォートがワンフロアを全面改装して「ヴィーナスアウトレット」をオープンさせた。都心に近いアウトレットモールは、これから台風の目になるに違いない。

※すべて雑誌掲載当時

(ピクスタ=写真 宇佐見利明=撮影 ライヴ・アート=図版作成 <マーケッターの眼>小野譲司/村上 敬=構成)