2021年にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2021年1月30日)
夜10時から深夜2時とされてきた「睡眠のゴールデンタイム」は実は無かった、「卵は1日1個まで」も間違った認識……。最新の研究で覆された気になる健康情報をバイタルアナリストの佐藤智春さんが解説します――。

※本稿は、佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

手鏡で自分を見つめる女性
写真=iStock.com/sunabesyou
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たんぱく質を減らすと老け見え&オバ体形まっしぐら

体重を落とすために肉を食べないと考えているなら、ちょっと待った! 肉にはたんぱく質がたっぷり。たんぱく質は筋肉や血液、内臓など、体をつくるために欠かせない材料です。たんぱく質が不足すると筋肉量が減り、基礎代謝が落ちるために、逆にやせにくい体質になってしまうのです。

筋肉が少なくなると、やせたというよりもしぼんだ印象になります。また、たんぱく質が足りないと肌の新陳代謝(ターンオーバー)も遅くなり、美容面にもデメリットが生じます。たとえば肌が荒れたり、つめが割れやすくなったり、髪のコシがなくなり抜け毛がふえたり。肉を食べずに体重が減ったとしても、これでは見た目年齢で老けてしまい、残念すぎる結果に。

きれいにやせたいなら、たんぱく質を含む食材をしっかり食べること。肉はたんぱく質だけでなく、代謝をサポートするビタミンB群も豊富です。牛赤身(ヒレやもも)肉であれば鉄も多め。もちろん肉だけに限らず、魚や卵、植物性たんぱく質源の大豆製品も、とり入れましょう。

閉経後に“肉がゆるゆる”になる人が好んで食べているもの

45歳を過ぎるころから、これまではどんなに食べても太らなかった人でも、どういうわけか、腰まわりの肉がパンツの上にのるようになってきます。そして閉経後は、さらに肉がゆるゆるになるという、がっかりな現実が待っています。特に、パンや白米、スイーツ、果物など、糖質を好んで食べる人に多い傾向なので、気をつけましょう。

「食べる量は変わってないのに……」と、納得がいかない人もいるでしょう。でもそれは、年齢を重ねて基礎代謝が落ち、若いころの食事量ではエネルギーが余ってしまった結果です。また、最近では、細胞内のマグネシウムが減ると筋肉の締まりがなくなり、「ポッコリおなか」になることもわかっています。

年齢的に更年期に入り、女性ホルモンが少なくなると、カルシウムやマグネシウムなどの吸収能力が低下し、ミネラルの必要量がふえます。さらに糖質をとりすぎると、ミネラルが代謝に使われて体外に排泄されてしまいます。年齢とともに、たんぱく質とミネラルをしっかり摂取する食事を心がけましょう。