実は心配な息切れの原因2つ
以前は感じなかった息切れの症状には、大きく2つの理由が考えられます。1つ目は鉄不足の可能性です。鉄が不足すると全身に酸素を届ける能力が低下します。その結果、軽い運動でも心臓に負担がかかり、息が上がるのです。
2つ目の理由は、年齢とともに低下する体力と筋力の問題です。特に、デスクワークの人は運動量に比例して、筋力の低下を感じていることでしょう。20歳を過ぎると、下半身の筋肉量は、腕や体幹の筋肉よりも早く大きく減少していくことがわかっています。そのなかでも、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)は25歳をピークに、60歳には60%まで落ちるといわれています。
下半身の筋力が低下すると、将来、介護が必要な生活が早く訪れる可能性も。いまから、その場ですぐできるスクワット、背伸び、かかと落としなどの運動を意識的にとり入れてみましょう。また、ゆで卵や枝豆など、筋肉の材料になるたんぱく質を含む食材を、おやつがわりに食べることもおすすめです。筋肉をふやすのは、いつからでも遅くはない! あきらめないで。
閉経すると、女性ホルモンの恩恵を受けられなくなる
月経の前後に体調が悪いと感じる女性は多いでしょう。でも、「閉経したら、ずいぶんとラクになるだろう」と考えているなら、それは大きな誤解です。
更年期に入って閉経が近づくと、月経の周期が乱れたり、だらだらとつづいたり……。いつ終わりがくるか明確なサインがないので不安になるし、混乱しますね。しかし、PMS(月経前症候群)は月経前の約1週間で終わるのに対し、更年期は期間が決まっていません。人によっては閉経前後の5〜10年、毎日、さまざまな症状が起こることもあります。
「閉経までは、ゆっくりと」がいいのです。エストロゲン(女性ホルモン)が減少していくとやがて閉経しますが、エストロゲンは自律神経のコントロールに影響し、美容面ではコラーゲンの生成に関与しています。だから、女性ホルモンの恩恵を、なるべく長く受けるほうがトクなのです。更年期は人それぞれで、仕事や趣味に夢中になっていて気づかぬうちに終わっていたというのが理想ですが……。案じすぎず、自然にまかせましょう。