UUUM所属でも月額平均広告収入は6万7000円

UUUMの2022年5月期第2四半期の決算を基に計算すると、チャンネルあたりの平均広告収入は月8万3972円。なお、広告収入の2割は事務所の取り分となり、実際にUUUM所属YouTuberの元に入るのは広告収入の8割、つまり平均6万7000円あまりとなる。

上位のYouTuberの収入は桁が違うことを考えると、UUUMに所属していてもそれ以外のYouTuberの広告収入は月に数万円以下となる。つまり、広告収入だけで食べていくことはまず不可能なのだ。

YouTuberとして人気が出ると、企業からのタイアップ案件が増え、収入の中で大きな割合を占めるようになる。このタイアップ案件も、単価は当然ながら人によって大きく異なる。たとえばあるYouTuberキャスティング会社では、単価は「平均再生回数×5〜20円」などとなっている。

電卓と現金
写真=iStock.com/kazuma seki
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YouTuberのシバターが2018年に自らのYouTubeで公開したところによると、チャンネル登録者数80万人、平均再生回数20万〜30万回で、企業1案件あたり100万円だったという。同じくYouTuberのラファエルは、チャンネル登録者数170万人、平均再生回数25万回で、1案件あたり320万円と語っていた。

チャンネル登録者数と平均再生回数で評価され、ゲームや美容など特定の分野に強いとさらに高くなるというわけだ。しかし言うまでもなく、このようなタイアップ案件は誰でももらえるというわけではない。

ヒカルのYouTube年収は10億円、最高月収2億円

2021年9月、YouTuberのヒカルは自分のツイキャスで、「YouTubeだけやったら、企業案件とか広告収益を合わせて大体10億前後やな。どんだけ低くても7億とかはあると思う」と明かしている。

なお、ヒカルはアパレルや脱毛サロンなどのビジネスも展開しており、アパレルでの年間の売り上げは25億円、すべての事業を合わせた年商は50億円程度という。ヒカルは過去にも年収について明かしており、2017年ごろから10億円前後で、過去の最高月収は2億円だったことも明らかにしている。

YouTuberのラファエルも、絵本作家の西野亮廣との対談動画中で、年収について「5億はいく」と明かしている。

登録者数1000万人を超えているヒカキンやはじめしゃちょーのように人気の高いトップYouTuberは、広告収入も多くタイアップ案件も増えるため、年収が数億円に上ることも多いようだ。「YouTuberはお金が儲かる」という印象は、このあたりからくるものだろう。