最小時間でチームに仕事を完了させるためには…
このメンバーのバッファーはどうしたら摘み取れるでしょうか?
自分が実際にやったことがあって知っている作業であれば、自分の見積りとメンバーの見積りを比べてみましょう。そうすればバッファーが乗っていることはすぐにわかるので、必要最小限の期間だけにします。
自分に経験がなく、知らない作業であれば、「なんでそんなに時間がかかるの? 細かく説明して」と聞いてみましょう。それを何回か繰り返すと、ムダにバッファーが積まれていることが明らかになります。
すべての作業に対して、このように問い詰める必要はありません。計画の初期段階や時折サンプリングでこのようなことをしておけば、「このリーダーにはバッファーは通用しない」と思われるようになり、事細かにチェックしなくても、必要最小限の計画を作ることができるようになります。
失敗しない作業計画の作り方
プロジェクト遂行・リカバリにおいて、作業計画はとても重要です。
なぜなら、作業計画を失敗してしまうと、遂行・リカバリできる可能性はゼロになるからです。完璧な計画というものはありませんが、前述の「正しいバッファーの置き方」に加えて、失敗しない計画を作るポイントが3つあります。
ポイント① 想定外を防ぐ「1タスク5営業日以内」
第1のポイントとして、1つの作業タスクの計画が長いのはNGです。
「20営業日のタスク」を含んで計画されるケースをよく見ます。日数にして1カ月です。計画が長くなるほど見積りの精度は下がり、ムダな日数が含まれていきます。つまり、バッファーの多い計画となってしまいます。
基本的には、「1タスク5営業日以内」にします。1週間分の作業です。1週間以内に設定すれば、週次の定例でも完了か未完了かを確認できます。
タスクが長いと、途中の進捗で「順調です」と報告があっても、最後の報告で「全然終わりません」ということが起こりえます。