2~3倍に薄めて飲むなどの工夫を
ただし、ペットボトル症候群を怖がって水分補給を控えてしまっては本末転倒です。対策としては、お茶や水などの糖分を含まない飲み物を選んだり、清涼飲料水を飲む場合には2、3倍に薄めて飲んだり、ひと工夫してみることをお勧めします。
また、飲み物を買う際には成分表示を確認する癖をつけましょう。健康志向の人が増えたために、「糖質ゼロ」や「糖質控え目」などの表示がされている食品を多く見かけるようになりましたが、実際には全く糖が入っていないわけではありません。消費者庁より定められている栄養強調表示では「糖質ゼロ」は100mlあたり0.5g未満、「糖質控え目」は100mlあたり2.5g未満であれば表示してよいとされています(消費者庁「栄養強調表示等について」)。ペットボトル500mlに換算すると糖質オフでも最大2.5g、糖質控え目は最大12.5g糖分が含まれていることがあるのです。
「ペットボトル症候群」と聞くと、何だか重症ではないように感じてしまう方も多いのではないでしょうか。しかしこれは急性の糖尿病の状態であり、最悪の場合には死につながることもある病気なのです。
これからの時期、熱中症予防には水分摂取が大切ですが、ペットボトル症候群にも十分ご注意の上、暑さを乗り切っていただきたいと思います。