セラピストの対応で自分の「女らしさ」を確かめている

「あなたはほっておくと、ご飯すら食べないんじゃないかなって心配して、会うときは食事に誘ったり軽食をもって行ったんです。ハルキを大切に思ってるからこその好意なのよ。一緒に出掛けたり、ご飯を食べて『おいしいね!』と共有するのが楽しかった。あなたも楽しかったでしょ? だから4時間分はいらないと思わない? いまはお店を通してないから、渡すお金の全額がハルキの手に渡ってる。普通に考えて時給1万なんてもらえる仕事なんてないよ? その辺も本当に私のことを大切に思っているならば、考えてほしいです」

ハルキのケースのように、女風の客はセラピストの対応次第で自分の「女らしさ」を確かめているケースが多い。前述したようにセラピストが勃起しているかを確かめたり、本番行為をねだって応えてくれるかを見ている客がいるのだ。彼女たちが利用する匿名掲示板では、「私はかわいいから本番をしてくれた」「あのセラピストはどんなブスでもすぐ本番するよ」などの書き込みが目立つ。

また、そんなセラピストにガチ恋している自分を認めたくないのか、「所詮、女の股を舐めないと生きていけない男」「学歴もないし今後どうなるんだろう?」「あんな接客で稼げるわけないのに」「バター犬のくせに」などの侮蔑的発言も散見される。夜の仕事への差別や攻撃的な発言は、男女ともに一定数あるもののようだ。

ママ活系のマッチングアプリも多数ある

もうひとつ、未成年の男性たちの稼ぐ手段として、ママ活にも触れておきたい。筆者は18歳の現役大学生であるレオに話を聞いた。

「今は固定の太いママがいて、部屋も借りてもらってます。あとは単発でママ活していて、僕は結構安い。デートで1万、エッチで2万、合わせて3万程度です。女性と違い、妊娠のリスクないですから。でも、10歳上の好きでもない女性に、こっちが性欲ないときでも求められたら応じなきゃいけないのは結構キツいですね……。ママ活という言葉も大学だと結構ライトに飛び交いますね。同級生もSNSで頻繁に『ママほしー!』なんて呟いている。女の子はパパ活しててもセックスしていることを隠したがるけど、男側は結構あっけらかんと全部話していますね」

ママ活系のマッチングアプリも多数存在し、かつてはヒモを飼いたい女性とヒモになりたい男性をマッチングさせるサービスも存在した。筆者も2020年に利用したことがあり、特に新型コロナウイルスによる一度目の緊急事態宣言中は、バイトを失った大学生や、店が休業して収入途絶えたホストが宣材写真をアイコンにして登録するパターンもあった。