一人でできる運動を実践

攻めの戦略としては、運動量を増やして体重(内臓脂肪)を減らすことを目指します。ここで重要なのは、やみくもに運動するのではなく、確実に効果が得られる、科学的かつ効率的な運動をすることです。

とはいえ、コロナ以前のように、ジムやプール通いをしたり、大勢で集まってサッカーや野球ができるようになるのは、まだしばらくは難しそうです。かといって、社会が元に戻るのを待っていては、あとどれくらいかかるかわかりません。いろいろな制限がある中で「今、できることをする」のが、現実的です。

国や自治体から不要不急の自粛要請が続いてはいますが、運動に関してはスポーツ庁が「屋外での運動や散歩等まで控える必要はない」としています(2021年8月執筆時)。当然ながら「感染対策をしたうえで」との但し書きが付きますが、一人でウォーキングやジョギングをしたりする分には問題ないと考えてよいでしょう。

また、ステイホームが広がると同時に、たくさんのジムやスポーツ系のスクールがオンライン配信を始めたり、個人のインストラクターがYouTubeで配信をしたりと、自宅で運動をするためのコンテンツも充実してきました。自分の好みのコンテンツを探して、日替わりでやってみるのも、飽きがこないよい方法でしょう。

私自身は、腹筋ローラーでトレーニングしたり、仕事の移動も自転車や一部を徒歩でするなどの対策をしています。

効率よく脂肪を燃焼させるには

効率よく脂肪を燃焼させる運動のポイントは、2つあります。

1つは、脂肪燃焼に必要な栄養を十分に摂ること。足りない栄養があると、運動をしても脂肪が燃えにくくなってしまうからです。脂肪燃焼に絶対に欠かせないのが、タンパク質、鉄、ビタミンB、C、カルニチンです。

水野雅登『糖尿病の真実』(光文社新書)
水野雅登『糖尿病の真実』(光文社新書)

タンパク質が足りないままに運動すると、身体は足りないエネルギーを埋めるものとして筋肉を削って糖に変換しようとしてしまいます。これを「糖新生」といいます。

とくに運動前後にはしっかりとタンパク質を摂ることを忘れないようにしてください。スピーディに確実に摂取するためには、プロテインやアミノ酸製品がおすすめです。

鉄、ビタミンB、ビタミンCは、体の脂肪燃焼の反応に必要な栄養素です。カルニチンも体脂肪燃焼をサポートする働きを持つため、不足すると体脂肪が燃えなくなります。

鉄やビタミンB、カルニチンはタンパク質が豊富な食品から摂取ができますが、これまでにタンパク質不足が長期間続いていた場合には、かなりの不足があると考えてください。その場合は、食品から摂る量ではとても補えないため、ビタミンCも合わせて、サプリメントから摂取するのが現実的です。

今現在、肥満がある人は、全員不足していると考えてください。もしも健康診断や人間ドックで数値に“危険フラグ”が立った場合には、今すぐ「考え方」「食事」「運動」を変えましょう。

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