「ポジティブ・フード」で心の不調を予防・改善

心の不調・改善に役立つ「ポジティブ・フード」を摂るには、「地中海式食事」や「健康的日本食」がおすすめだと功刀教授。

「地中海式食事」とは、その名のとおり地中海沿岸の伝統的な食事で、「野菜、果物、種実類、豆類、魚介類、オリーブ油、穀類」を多く摂り、適量の赤ワインを飲む食事法だ。一方、「健康的日本食」には「野菜や果物、大豆製品、きのこ類、緑茶」が含まれている。

とはいえ、毎日の食事で野菜や果物をしっかり食べるのは難しいもの。特に、果物を食べる人は年々少なくなっており、2002年から2019年の17年間で、日本人の年間の世帯あたり果物消費量は約3割も減少。なかでも20~40代の果物の消費量が低いことがわかっている。

果物にはビタミンやミネラルが豊富に含まれている。特に身近な果物の中で、栄養素充足率がもっとも高いのがキウイフルーツだ。「キウイフルーツはグリーン、ゴールドともに『鉄を吸収するビタミンC、葉酸、たんぱく質(アミノ酸)を分解する「アクチニジン」、食物繊維など』が含まれていて、ゴールドキウイは1個で厚生労働省が推奨する1日のビタミンC摂取量を摂ることができます。さらに、海外の研究では、若い成人男性にキウイフルーツを1日2個、6週間与えたところ、気分障害や疲労が減り、活力が増加したという研究結果もあります」

キウイフルーツ
写真=iStock.com/ansonmiao
※写真はイメージです

つまり、キウイフルーツはもっとも効率的に栄養を摂取できる「ポジティブ・フード」の一つといえる。また、キウイフルーツは半分に切るだけで、スプーンですくって食べられるので、簡単に食事に取り入れることができる手軽さも魅力だ。

同じ量(100g)を食べたときに、ビタミンやミネラル、食物繊維などの17種類の栄養素が基準値に対してどのくらい含まれているかをインデックス化した数値

「まずは朝食をきちんと摂ること。そして、日中は少しでも運動の時間をつくり、できる限り早寝早起きを意識することで体内時計が整っていきます。『ポジティブ・フード』と規則正しい生活で日々のストレスを跳ね飛ばし、心を健やかに保つ意識が重要です」

心の不調を予防・改善するには、キウイフルーツをはじめ、「タテシヨ」を含んだ「ポジティブ・フード」を毎日の食事に取り入れつつ、生活習慣を見直すことも大切だ。

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