このままでは誰も医者を信じられなくなる
菅政権は、国民の命を脅かしても東京五輪を強行しようと突っ走り、「ワクチン敗戦国」といわれたワクチン接種はようやく始まったが、接種希望者にワクチン供給が間にあわない事態に陥っている。
患者の命を第一に守るべき医療機関が一枚岩ではなく、中にはコロナ禍を金儲けの機会ととらえている心得違いの医者や病院まであるようだ。
中川会長の言に倣っていわせてもらえば、こういうことではないか。
「どこの国の医療従事者も“守らなければならないことがあります”。それは、救えるはずの命はどんなことをしても救うということです。
どんな時代でも、自分たちの権益や利益を守るために救命を放棄してはいけないということです」
中川会長が今すぐにやるべきことは、医師会傘下のすべての病院にコロナ患者を受け入れるよう命じ、それを徹底させることである。
患者が信頼し、医者がその信頼にこたえるという当たり前のことができないならば、コロナ禍で医者離れが進んでいるといわれるが、今後コロナが終息したとしても、その傾向はさらに強まるはずだ。
国民皆保険制度を壊したのは日本医師会だった。そんな皮肉なことにならないために、今こそ医師会には国民の命を守る“覚悟”を見せてもらいたいものである。(文中敬称略)