会社経営のかたわら、生き方やお金などの本質をあぶり出す著作を世に送り出してきた山口揚平氏。令和のクリエーションの時代は、自分の中の「強み(ストレングス)」ではなく「天才性(ジーニアス)」を見出す時代へ大きく変化すると指摘する。「誰もが自分だけの才能を生かす方法がある」と、これまで3000人の人生を変えてきた「超自己発見メソッド:ジーニアスファインダー」を初の書籍化。同書からそのエッセンスを3回に分けて公開する──。(第2回/全3回)

※本稿は、山口揚平『ジーニアスファインダー 自分だけの才能の見つけ方』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

今こそ天才性を見つけよう

今は、みずからの「天才性に忠実に生きる人生」をあらためてスタートするとてもよいチャンスだと思います。

まず、大きく社会が変化するそのちょうど“うねり”の中にいるからです。さらに、時代のパラダイムがオペレーション(操業)中心から、個性(天才性)を必要とするクリエーション(創造)中心へと大きくシフトしたためです。

このような大きな社会変化の中では、じっくりと腰をえて自分の本質に立ち戻り、自分独自の幸せな生き方を模索するのがよいでしょう。

悲しげなビジネスマンにボックスに頭を歩いて Highway
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私たちは大きな変革の“うねり”の中にいる

大局的に見ると、これから2025年までの5年間は大きな混乱と変革の時代になると私は思います。社会のシステムも、中心となる産業も変わらざるを得ないでしょう。それは周期的なものであり、必然なのです。

そして、私は大きな変革のうねりの中では下手に動かずじっと次の時代に向けて準備をするべきだと思います。

2025年から振り返ることちょうど80年前、私たちは敗戦を迎え、焼け野原の中、ゼロから新しい産業(建設業・自動車を中心とした輸出産業、国内の新聞やテレビメディアや小売業)や社会のインフラ(国民皆保険・上下水道・教育制度など)を作ってきました。それらがピークを迎え、じわじわと衰退してきたのが1990年代、そして2000年代は長期低迷期、2010年からはなんとかこの古くなった産業や社会インフラを延命させてきました。

積み上がる借金、増え続ける社会保障費など、新型コロナウイルスが流行する前から、この国は産業も社会も人々も疲弊していました。

なんとかオリンピックまで臭いものにはふたをするという体制で動いていましたが、オリンピックが開かれたとしても、その後にはうみが噴出するだけのように思います。

敗戦のそのまたちょうど80年前は、明治維新の時期に当たります。それまでの幕藩体制が一新され和魂洋才・富国強兵をコンセプトに欧米の進歩的な制度を取り入れつつ、繊維産業や鉄鋼業が栄えたのです。そのさらに80年前も江戸の大きな改革が起こりました。