感染しにくい体を作るための3つの取り組み

マスク、うがい、手洗いは、感染を防ぐためのゲートキーパーです。

とはいえ、ご存じのとおり、これらも万能ではありません。

マスク有効性については、東京大学医科学研究所の結果で、50センチほどの距離で、

1)感染者だけがマスクをしている場合 50~75%のシャットアウト
2)非感染者だけがマスクをしている場合 20~40%のシャットアウト

しか、抑えられませんでした。

うがい、手洗いも同様に100%シャットアウトできるものではないでしょう。手洗いは一定の効果があるとはされていますが、うがいに至ってはその効果は明確なエビデンスがありません。

多人数が集まらない、距離をあける、換気をするなど、三密を避け、なおかつマスクをし、うがい手洗いを徹底しても、感染自体を100%防げるものではないのです。

それは、連日の感染者数の推移を見ていればあきらかでしょう。

しかし、前述のように「感染」と「発症」とは違います。

たとえ感染しても、「発症」しないようなカラダであればいいのです。

そこで出てくるのが、「免疫力」です。

感染予防の実際の取り組みはたったの3つです。

・粘膜のバリアの機能強化
・自然免疫のパワーアップ
・腸内環境の改善

これができれば、感染しにくいカラダ、さらには感染しても発症しにくいカラダにすることができます。

こうやってみると難しく感じられるかもしれませんが、だれでも簡単に、しかも日常生活の中で実践できるのです。

新型コロナウイルス感染症はもちろん、毎年冬場に大流行するインフルエンザも、単なる風邪も花粉症にも打ち勝つカラダがつくれます。

なぜ免疫力を上げるとウイルスに勝てるのか

粘膜はウイルスなどの外敵が入り込もうとするのを阻止する“バリア”の役割を果たしていますが、これを強化することがウイルスに打ち勝つカラダづくりの一つ目のポイントです。

この粘膜バリアに不具合があると、ウイルスが細胞の中に入り込んでしまうのですが、次の防御として、私たちのカラダのなかにはカラダの細胞の周辺をパトロールしている“おまわりさん”のような存在がいて、侵入者が体内に入ると速攻でやっつけてくれるのです。

NK細胞やマクロファージと呼ばれるもので、これが自然免疫です。これにしっかりと働いてもらうようにするのが二つ目のポイント。

そして、三つ目が腸内環境をよくすること。これで粘膜はもちろん、ウイルスに対する初動捜査を担当するおまわりさん役の細胞たちや、このおまわりさんを元気にするミトコンドリアを元気にしてくれます。

さらには、腸内環境がよくなると、ウイルスなどの外敵を排除する物質を腸内細菌たちがよく出してくれるようにもなるのです。