厚生労働省2035年未来予測「正社員、非正社員の区分意味なくなる」

このシナリオ通りになれば、従来の「正社員」の特権が剥奪されることになる。

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もちろん非正社員にとってもメリットだけではなく、デメリットもある。理想を言えば、正社員が享受してきた特権を非正社員にも与え、賃金の底上げを図ることで格差を解消し、経済全体の活性化につなげることだろう。

正社員と非正社員の壁がなくなることについては、厚生労働省の懇談会が予測した「働き方の未来2035」(2016年8月)にも描かれている。その中で2035年には多くの人がプロジェクト単位で企業の内外を移動する社会になるとし、こう述べている。

<その結果、企業組織の内と外との垣根は曖昧になり、企業組織が人を抱え込む『正社員』のようなスタイルは変化を迫られる。(中略)企業に所属する期間の長短や雇用保障の有無等によって『正社員』や『非正社員』と区分することは意味を持たなくなる>

正社員と非正社員の区分がなくなることはよいとしても、ひとつ間違えば、両者ともに沈没する可能性もある。

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