平日も週末も起きる時間は一定に

■快眠メソッド② 平日も週末も起きる時間は一定に

「夜の寝つきが悪くて……」という患者さんには、私はいつも「朝、起きる時間を毎日同じに設定してください」とアドバイスしています。

寝つきが悪い人の場合は、起床から睡眠までの体内時計が乱れている可能性があります。そして、その体内時計をセットし直すベストタイミングが、朝の起床時だからです。

人間は朝起きて太陽の光を浴びた時に、体内時計がセットされるようにできています。朝にセットされた起床時間に合わせて、体は眠りを誘うホルモンであるメラトニンを分泌しています。朝起きる時間が遅くなると、当然ながらメラトニンの分泌されるタイミングも後ろへずれ込みます。起きる時間を決めず、コロコロと変わることで、体内時計は乱れていくのです。

特に多いのが、土日の朝寝坊。休みだからと、昼すぎまでのんびり寝てしまうと、体内時計が狂いやすく、睡眠のリズムが乱れてしまいます。月曜日の朝にぼんやりとしてしまう原因にもなります。

ベッドの上で、朝陽を浴びながらストレッチする女性
写真=iStock.com/Wand_Prapan
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■快眠メソッド③ 就寝2時間前からはものを食べない

睡眠中は様々な臓器のリセットタイムです。起きているあいだ、何度も消化・吸収という仕事をこなした胃も、睡眠中にさらに大きな仕事を行っています。それは就寝中の「大蠕動」。

就寝中にせっせと収縮を繰り返し、胃に残っていた小さな食べ物の残りカスや古い粘膜をこそぎ落として、胃の中をきれいにしているのです。この働きによって翌朝は胃の中がすっきりきれいに片づき、健全な空腹感を生じさせ、朝食を元気に消化したり、掃除をしたあとのゴミが便として排出されます。

睡眠中に行われる、健康な胃腸を保つための重要な働きを阻害しないため、就寝の2時間前になったら何かものを食べることは控えることをおすすめします。