背筋を伸ばしながら「考える人」のポーズをするのもおすすめ
よい姿勢をとるための習慣として、先ほど「座り直し」を紹介しました。もう1つ、姿勢を正すためにぜひやっていただきたい手軽な習慣が、「あご引き」です。
これも、やり方は簡単です。
②片手を軽く握って、人差し指をあごの先に押し当てます。
③少し力を入れて、10秒間あごを押します。
ちょうど、ロダンの「考える人」のポーズを、背筋を伸ばして、あごを引いて行うイメージです。
あごを押してやることで、当然ながら前に出ていたあごは引っ込みます。
それだけでなく、自然と背筋が伸び、骨盤が立つのもわかるでしょう。
つまり、あごを押すことで、簡単に姿勢をリセットできるということです。
また、押されたあごはその力を押し返そうとします。このときに、首の筋肉が鍛えられるという効果もあります。
筋肉が強くなれば、それだけ血流もよくなりますから、「こり」や「痛み」の改善に役立つわけです。
「座り直し」とあわせて、仕事中に簡単にできる習慣として、ぜひ取り入れてみてください。
肩甲骨をギュッと寄せて胸を張るだけでもいい
先ほど紹介した「肩甲骨はがし」ストレッチは座ったままでもできるいちばん手軽な運動です。
できれば、仕事の合間にも数回でいいので行うようにしてください。
ただ、動きが大きいぶん、オフィスの環境によってはやりづらい人も出てくると思います。仕事中、本格的に「肩甲骨はがし」までやれる環境にない人は、ときどき肩甲骨を動かすようにしましょう。
やり方は簡単。肩甲骨をギュッと寄せて、胸を張るだけです。「肩甲骨はがし」ほどではありませんが、これだけでも「不動化」した筋肉はかなり動きます。
そして、肩甲骨を寄せると、自然に背筋が伸びます。
「座り直し」「あご引き」と同様、肩甲骨を寄せるのも姿勢をリセットする効果があるということです。
長時間デスクワークをせざるを得ないとき、仕事中に一瞬でできる「こり」「痛み」予防の習慣として、「座り直し」「あご引き」「肩甲骨を寄せる」の3つをぜひ覚えておいてください。