25日間で10キロ減量できたが…

ダイエット開始から25日目。体重計に乗ってみると、なんと数字は95キロを指し示していました。25日間で10キロの減量です。

しかし、僕はこの結果を心から喜べませんでした。確実に言えることは、脂肪だけが10キロ分なくなったわけではないだろう、ということです。

管理栄養士の指導の下、摂取エネルギーは毎日1675キロカロリー以内をキープ。ウォーキングによる消費エネルギーは1回約150キロカロリー。体が自動的に消費するエネルギーである基礎代謝が、仮に30代男性の一般的な数値と同じ約1500キロカロリーとすると、ここまでで摂取と消費のエネルギーは±0。取材などで歩き回る分のエネルギーが消費され、脂肪が使われたとしても、10キロ分の脂肪という膨大なエネルギーを使い切れるほどではない。こうした計算ができるようになっていたからです。

おそらく、それまでとにかく3食よく食べていたので、食べる量が急激に減ったことで体内の未消化分が数キロ、それに伴って、体内に残る排泄物の量も数キロ減って、このような数字になったのでしょう。というか、一体、どれだけ食べていたのか……。実際に落ちた脂肪はもっと少なく、もしかしたら筋肉も落ちているかもしれません。気を引き締めないと。

早速、挫折しそう

そんなタイミングで早速、僕はピンチを迎えていました。ピンチとは「ダイエット食」に挫折しそう、ということです。「おにぎり、ゆで卵、サラダ」ばかりの食生活に嫌気がさしてきたのでした。

1日1675キロカロリー以内の食事管理。有名牛丼チェーンのカルビ焼肉W定食ライス特盛を食べたら1食で終了です(そして実際、僕は太っていた頃、よくカルビ焼肉W定食ライス特盛を食べていました)。

さらに、栄養素の面での制限もあります。繰り返しになりますが、たんぱく質を1日60~70グラムくらい摂取しながら、脂肪は40~45グラムくらいに制限しなければなりません。1600キロカロリーを目標にすると、糖質は最大250グラムほどになります。わかりやすくするために、これを1食あたりに均して(糖質80グラム・たんぱく質20グラム・脂質15グラム)みましょう。

たとえば惣菜パンの定番、一般的なホットドッグでは糖質が約30グラム、たんぱく質が約10グラム、脂質が約20グラムで、1個で脂質がオーバー。ホットドッグ1個で1食が終了というのは味気ないし、そもそも他の栄養素が足りていません。食事制限中は常にこのような組み合わせに頭を悩まされることになります。