何もやらないという罪を犯す日本の学校

今回の休校期間中の公立校の取り組みの遅さについては、業を煮やした文部科学省からも喝が食らっている。47都道府県の教育委員会と教育機関に向けて発せられた、「令和2年度ICT活用教育アドバイザー事業 学校の情報環境整備に関する説明会」(YouTubeで配信)では、お役所らしからぬ踏み込んだ表現が話題にもなった。

「えっ、この非常時にさえICTを使わないのはなぜ?」
「これからはICTを使わなかった自治体に説明責任が出てくる」
「紙を配るんではなく、双方向での授業に学校現場が取り組んで」
「5%の家庭にネット環境などが整っていないならば、95%の家庭からはじめ、残りの5%をどうするかを考えればいい」
「『一律でないからだめなんだ』というのは、やろうとする取り組みから残念ながら逃げているとしか見えません」
「やろうとしないということが一番子どもに対して罪です」

「学校のICT化」実現への道のりは遠い

もともと文部科学省は、経済産業省や総務省、内閣官房IT総合戦略室と共に、国が掲げる「Society 5.0」の実現に向けて、子どもたちの学力向上のため「GIGAスクール構想」を打ち出している。2018年から22年にかけて、5カ年計画で学校のICT化を一気に進める計画だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、計画を前倒しし、遠隔授業も含めた公立校のデジタル化を急ぐよう全国に伝達している。

国からも、保護者からも、子どもたちからも、学校の学びの改革を求める声が上がっている。将来、子どもたちが「コロナ世代」と呼ばれるようになったとき、「だから学力もないし仕事もできない」と見なされるか、「さすが学びの質が高まった世代」と評されるかどうか、まさにいまのこの時期の取り組みにかかっている。

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