都知事選直前に「疑惑」報道する意図は

小池氏のカイロ大学卒業を「疑惑」と表現する報道に共通しているのは、カイロ大学やその関係者がいずれも小池氏の卒業を認めていることだ。ネット上には「エジプトは卒業証書の不正発行が横行している」「虚偽の経歴を記載していたならば、公職選挙法違反に抵触する」などの書き込みも見られるが、卒業を認めることのできる唯一の機関であるカイロ大が一貫して「卒業」と回答していることは重い事実でもある。

今月28日発売の週刊文春は、文藝春秋社が翌29日に発売する石井氏の新著に合わせるような形で、小池氏の大学卒業問題について報じている。ただ、その内容は2年前の石井氏の著書や「文春オンライン」に記述されていたものが大半で新味に欠け、今回の取材で得られた関係者の証言を覆すものもない。遠く離れた日本で、都知事選直前に「疑惑」と再び報じる意図を同大関係者は「何らかの政治的な意味があるのかわからないが、抗議したい」。メッカウイ氏も「成功者である小池氏の足を引っ張って、失敗させたい政治的ライバルは多いと推測するが、エジプトで最高位の大学とその卒業生に対して『疑惑』とするのは一体なぜなのか」と疑問に感じている。

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