世界で増加するホームスクーリングとは何か

ホームスクーリングという教育スタイルがあります。読んで字のごとく、子どもが学校に通わずに家庭で学習する様式であり、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどで合法化されています。中でも多様性を尊重するアメリカで一般化しており、学齢期の子どもの3.5〜4.5%に相当する200万〜250万人がホームスクーリングを受けています。

ホームスクーリングの一番のメリットは、子どもの興味や関心に合った教育が実現できることです。学校では一人の先生が20〜30人の生徒を指導しますから、それぞれの子どもに合った教育を与えることは不可能です。しかし、ホームスクーリングであれば、子どもの興味に合った学びを実践できます。

「自宅で子どもに勉強を教えるなんて無理!」と思うかもしれません。しかしホームスクーリングを実践しているたくさんの親たちからすれば、子どもを家庭で教育することが「当たり前」なのです。まずは学校から提供されている課題や宿題を「子どもと一緒にこなすこと」からスタートしてみましょう。

親の覚悟で自宅待機が有意義な時間に変わる

親子で勉強する時間が増えるにつれ、子どもの興味、関心、得意分野が見えてきます。ホームスクーリングを成功させるポイントは、不得意の克服ではなく、得意分野に目を向けることです。子どもが主体的・能動的に学習に取り組むには、興味あること、好きなこと、得意なことを見つけて、それを探求する機会を作ってあげることが近道です。

新型コロナウイルスの収束を指折り数えて待っている間にも、子どもは成長していきます。学校に通えない今こそ、ホームスクーリングに取り組む絶好のチャンスと思考を転換しましょう。ホームスクーリングを実践することで、今まで気づかなかった子どもの能力や才能を発見できるはずです。

現代社会は、学校に行かなくても、インターネットを活用すればいくらでも学びを深めていくことができます。親が家庭の中で「学びの環境」を作り、自学自習できるようにうまく導けば、子どもは主体的・能動的な学びに適応していきます。自宅待機がしばらく続くという前提で、親が覚悟を決めて「ホームスクーリング」に本気で取り組んでみることをおすすめします。