今日一日のスケジュールは「書いて残す」

長い休校で絶対に崩してはいけないのが、早寝早起きの習慣。普段学校へ行く日と同じ時間に起きることを心掛けてほしい。そのためには、夜更かしはしない。子供の健康には、生活のリズムを整えることが欠かせない。リズムが崩れると無気力になり、学校や塾が始まっても、元のペースにはすぐに戻すことができなくなる。ひどい時には不登校になることもある。

また、毎日の運動も大事だ。人の少ない早朝に散歩をしたり、親子でジョギングをしたり、犬の散歩をしたりするなどして、外に出て体を動かしてほしい。

それができて、ようやく勉強だ。

子供は基本、放っておくと勉強をしない。自分から進んで勉強する子になってくれればと親は願うが、それにはある程度のフォローが必要だ。おすすめは、その日の朝に「今日一日の過ごし方」を確認すること。勉強の予定だけでなく、お手伝い、遊び、テレビやゲームなどの予定をおおまかに書き出してみる。あえて「書く」ことがポイントだ。なぜなから、子供は自分が決めたことでも平気で忘れてしまうからだ。また、気分もコロコロ変わる。約束事として、書き留めておくほうが効果は高い。

学習時間よりも「学習内容」を決めたほうがいい

では、勉強の予定はどのように決めておくとよいか。長期休みの勉強は、時間をきっちり決めるよりも、学習内容を決めるほうが大事だ。具体的に、どの問題集の何ページをやるかを決めたほうがいい。その際、多くの親は量をやらせようとするが、今は少ない量をじっくり取り組ませるほうがいい。そんな時間は、塾が始まったら忙しすぎて確保できないからだ。

例えば6年生では「比の応用」を勉強する。普段の勉強ならテキストの問題を解くだけになりがちだ。そうやってスピーディーに進めていかなければ、宿題が終わらない。でも今は、塾からそれほど多くの宿題は課せられていないはずだ。そこで、公式に当てはめれば答えが出るような問題でも、文章を読みながら一つひとつフリーハンドで図を描いてみる。そうやって、じっくり問題に向き合い、納得して習得する時間を持つようにする。こうしたじっくり取り組む勉強は、塾がない今しかできない。数少ないチャンスだと思って、取り組んでみよう。

多くの塾では、GW明けまで休校する。学校も休みで、子供が少しでもダラダラしていたら、「ヒマなんだからもっと勉強しなさい!」「もっと難しい問題を解けるようにしなさい!」と親はレベルを上げようとする。しかし、今の時期に難しい問題を解く必要はない。やるべき学習は「あとちょっと頑張ればできそう」と子供自身が感じるレベルだ。