夕食後は家族で「15分」の読書タイム
休校中は時間があり余っている。だが、小学生の子供が勉強に集中できる時間はそう長くはない。だから、やるべきことをやったら、あとは子供に自由時間を与えてほしい。こういう時だからこそ、世の中のことを考えたり、自分の将来のことを想像してみたりするといい。その方が、私は大事なことだと思う。
また、塾のある日はとにかく時間に追われ、ゆっくり読書をすることもできない。でも、今ならゆっくり本も読める。
子供が本を読まないのなら、家族全員の読書タイムを作ってしまえばいい。夕食後、各自がダイニングテーブルに読みたい本を持ち寄り、最初は15分でもいいから、「今は家族みんなが本を読む時間」と決める。はじめは嫌がるかもしれないが、親が熱心に読んでいるのを見て、「本を読むって楽しいのかな?」と興味を持たせる。子供というのは、無意識に親のまねをするもの。子供を読書好きにさせたければ、まずは親が楽しそうに本を読むことが大切だ。読書好きの家族は、語彙が豊富になる。
かつての受験生も経験したことがない、塾の長期休講。不安に思う気持ちはわからなくないが、それをマイナスに捉えるかプラスに捉えるかで、子供の今後の学力が大きく変わっていく。ピンチをチャンスと捉え、どうかこの長い休みを意味のあるものにしてほしい。
(構成=石渡真由美)